SIA心のゼロ経営プロジェクト 山田 俊明
コロナ禍における在宅勤務へのワークスタイルの変動は、人間関係にも大きな変化を及ぼしています。一般的に在宅勤務が長く続くと、多くの人は孤独感が強まり、ストレスを感じるようになります。 さらに、そこに家族関係が絡んでくると、行き場がなくなり、いわゆる「コロナうつ」や「コロナ離婚」ということも起き始めています。 今回は在宅勤務での人間関係における問題と対策について考えてみたいと思います。
会社の同僚やチームとのランチ・飲み会が急激に減ってしまった事で、単純に人との会話(仕事以外)が減少し、コミュニケーションが希薄した事で、孤独感を感じるというものです。これは年齢によって格差はありますが、これまでオフィスでの仕事に慣れてしまっているビジネスパーソン層には顕著に表れます。 また、独身で勤務先以外のネットワークが少ない人は、勤務後はほとんど一人になり、会話も減少しますので、余計孤独感を感じる事でしょう。
実は、これが一番大きな問題です。在宅になると基本的なことはメールやチャットでの会話になり、少し入り込んだ話の場合はオンラインか電話ミーティングになります。 オフィスの場合は「あなたはよくやっている」とか「こうした方が良い」という指摘やアドバイスが気軽に出やすいですが、オンライン中心の在宅勤務になるとこうしたコミュニケーションの機会はどうしても減少してしまいがちです。 さらに、外部からのネガティブな報道や情報が重なってくると「自分は上司や周囲からどう思われているのか」「いずれリストラされるのではないか」等と疑心暗鬼になり、自分に対する自信を失ってしまうことがあります。これは、自己肯定感を低下し、大きなストレス要因となり人間関係にも大きな影響を与えます。
在宅勤務によって家族や夫婦といる時間が増えた事でプラスに捉える人も多いと思います。ですが、もし夫婦関係や家族関係が良好でない場合は、徐々にストレスにつながってくることが多いようです。以前は夫婦での会話が朝と夜、休日だけだったのが、場合によってはほぼ一日中顔を合わせるわけですから、最初は戸惑いを覚えても当然だと思います。また、一緒にいる時間が長くなると相手の嫌な部分が目につくようになり、それが不満や言い争いになってくる場合もあります。
いかがでしたか?今回は在宅勤務での人間関係における問題という事で3つを挙げてみました。
これから、その対処法などについて見ていきましょう!
オンライン飲み会への参加なども一つの方法ですが、おススメは社外のオンライン交流会への参加です。これは通常のオフィス勤務形態ではなかなか時間が取れずに難しかったことですが、在宅勤務になったことで以前より気軽に参加しやすくなったと思います。 ビジネス・自己啓発・趣味・実用など様々なコミュニティーがあり、参加費も初回は無料が多く、会員制になると月3000円〜1万円度です。私も時々オンラインの交流会に参加しますが、最近は会社員や公務員の方の参加も増えています。 実際、参加した感想を聞いてみると、これは在宅勤務でしかできない「特権」だと言われていましたし、会社以外の新たな人脈やネットワークが増えることに非常に充実感を感じたとのことでした。在宅勤務ならでのメリットを享受できると言う意味でもオススメです。
人間は誰一人例外なく、「認めてほしい」「理解してほしい」「愛されたい」という根本的な願望があります。しかし、ただ自分が「〜してほしい」と求めるだけでは、なかなか周囲の人は振り向いてくれません。 だから、まずは「自分から与える」のがベストです。もし相手に認めてほしいのであれば、自分から見て相手の良い点や尊敬できる点をたくさん書き出して、その一部をメールや個別の電話会議などの時に、さりげなく伝えるのです。 これを「美点発見」と言います。 「美点発見」は相手を褒めるのとは違います。ましてや、お世辞やおべっかを使うわけでもありません。ただ自分が素晴らしいと思ったことを書き出し、感謝を伝えるだけです。例えばですが、Aさんという上司は普段厳しく、少し苦手なタイプだけど、何かあれば仕事の相談に乗ってくれたりする人だとしましょう。
Aさんに対しての美的発見をおこなうと、
・厳しいが責任感はある
・部下思いの部分もある
・家では優しいお父さん(お母さん)なのかも
・たまに笑う顔はとても優しい
・いつも清潔にしている
というように、いくつか発見することができるでしょう。どのような人でもその人が持つ良い点や尊敬できる点というのは隠れているものです。
<次の②では「美的発見」した後の方法、残りもう一つの改善についてお伝えしますね!>
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代表理事 山田 俊明