看護師/ヘルスフードプランナー 渡邊 可奈子
大事な仕事を抱えているにも関わらず、なんだか仕事が手につかない、集中できない、やる気が出ない、そんな風に感じることはありませんか?
精神面は気合や努力ではなかなかコントロールができないため、どんなに頑張っても仕事が思うように進まずにやっかいですよね。そして、仕事がはかどらない原因は忙しくて疲れているからだと、仕事のせいにしてあきらめていませんか?
仕事の効率低下の原因は忙しさだけではなく、毎日の食事にもあるかもしれません。実は食事と仕事の効率には大きな関係があります。あなたが食べる物や食べ方で、今まであきらめていた気持ちの浮き沈みを減らし、仕事のパフォーマンスを変えることができます。
今回は、少し意識を変えるだけで仕事の質と効率が上がる食習慣についてお伝えしていきましょう。
まず、食事と仕事の関係を理解するために必要な、思考の成り立ちについてお話をします。
良い仕事ができるかどうかを左右する、意欲や集中力、向上心などの思考はどこでつくられているでしょうか。思考というと、“脳”を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はこれらの思考をコントロールしているもの、それは“ホルモン”です。
人間の意識・思考はホルモンで決まると言われており、脳はホルモンを受け取って身体に指令を出します。
思考を決める主要なホルモンは3つ、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンです。
〇セロトニン(幸せホルモン)
働き:精神の安定、安心感、平常心
不足すると:不安感、イライラ、慢性的ストレス
〇ノルアドレナリン(意欲ホルモン)
働き:脳の活性化、記憶力向上、情報処理スピードの向上
不足すると:憂鬱感、意欲低下、根気がない
〇ドーパミン(喜びホルモン)
働き:モチベーション向上、前向き思考、幸福感
不足すると:喜びがない、生きがいを感じられない
このように、3つのホルモンが不足すると、意欲、集中力の低下による仕事の効率低下だけでなく、マイナス思考、モチベーションが上がらないことで仕事の質の低下にもつながります。
気持ちが沈み意欲が低下する原因は、多忙という身体的疲労だけではなく、ホルモン分泌不足にもあります。良い仕事をするためにはホルモンがきちんと働いてくれることが必要です。
いかがでしょうか。仕事効率や能率の低下は毎日の食事、食習慣に隠されているといっても過言ではありません。
また、思考の成り立ちを理解しておくことも大切であり、いかに3つのホルモンを不足させないようにするか?ということも重要ですね。
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンは、95%が腸で生成されています。『脳腸相関』という言葉があり、腸を見ればその人の思考が分かると言われるくらい、実は腸の状態が思考に影響を及ぼしています。
健康な腸の人はホルモンもきちんと分泌されるため、思考も前向きでやる気に満ちた判断ができます。反対に腸の働きが悪い人はホルモンの分泌も減ってしまうため、憂鬱、イライラ、不安感で仕事へのやる気が減退してしまいます。
ではその腸内環境をつくっているものが何かというと、それが食事です。毎日の食事が腸内環境をつくり、その腸がホルモンを生成し、ホルモンが脳に指令を出して、仕事の思考をつくっています。
思考を作っているホルモンをきちんと出せる腸にするための食事のポイントは、腸内細菌の善玉菌と悪玉菌です。善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで腸内環境を整えます。
しかし、現代人は悪玉菌を増やす食習慣をしています。それが“洋食”“早食い” “添加物”です。洋食に多い肉の脂、早食いにより消化しきれなかった食べ物、消化されずに腸に蓄積する添加物は悪玉菌を増やしてしまいます。
取引先との会食が多い、食事を摂る時間がもったいないなくて急いで食べる習慣がある、自炊をする時間がなくてコンビニやお惣菜の食事が多い等、忙しい経営者の方は思い当たるところがあるのではないでしょうか。
食事は毎日のことですので、その習慣の積み重ねが、本来の自分を発揮できない悪い思考をつくっています。
今回はここまで。いかがでしたか?仕事の思考=腸内環境とも言え、健康な腸はやる気溢れる思考になり、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす食事というのは腸内環境を整えるのに大切なことですね。
次回は今日からできる食事法など、実践方法についてお伝えしていきますね。
オールライフケア合同会社 提携パートナー
看護師/ヘルスフードプランナー 渡邊可奈子